父の日（幸）

常葉「父さん」
好「、」
常葉「…と、父さん…へへ」
好「珍しいですね、そう呼んでくださるなんて…」
常葉「父の日だから、な、なんとなく…」
好「ああ、そうでしたね」
常葉「父さん」
好「はい」
常葉「父さん」
好「はい」
常葉「…父さん…」
好「はぁい、ふふ」
常葉「…あはは、やっぱ、照れくさいや」
好「ふふ、ええ、私もです」
常葉「いつか普通に呼ぶようになるんかなぁ」
好「そうなると、嬉しいですね」
常葉「父さん」
好「はい」
常葉「…ありがとう…」
好「…はい…。」
常葉「へへー」
好「常葉」
常葉「ん？」
好「私の子供になってくれて、本当にありがとう」
常葉「…うんっ」



秘密の話。


好さんは子供達に自分を「父」とは呼ばせない。
それは子供達が、未来にできるであろう家族に早く馴染めるように、自分を父だと思い込んで余計に悲しい思いをしないように。子供達の事を思ってのこと。
でも本当は好さんだって皆とずっと暮らしていたいし父と呼ばれたい。

常葉を引き取って、戸籍上本当の子供になったけど、常葉は他の子が居る手前、好さんを今まで通り「先生」って呼んでる。（皆も知ってはいるけど気持ち的な問題で）
でも２人だけの時に、デレたかったりすると、たまに父さんって呼んでみる。
父さん歓喜。